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舞台・演劇情報「Stagebook MAGAGINE」

コントス!

左から鷹松 宏一、緑川 睦、竹田 亮、橘 龍丸、長谷部 優

自然に生まれるズレから生まれる「笑い」がさらに面白くなる。舞台「コントス!」より

舞台「コントス!(Conte Su)」 2018年1月17日(水)〜21日(日)
笑えば笑うほど、泣きたくなる――。
「鬼ごっこ」 、「恋矢」、「ネズミ食卓」、「ヤサ男夢」、「思い出モンスター」など、笑いの裏にある「悲しみ」と滲みでる「哀愁」をえぐり取る作品の数々...。
ムラコ氏(サミットクラブ)が脚本・演出で送る、過去15年間に綴ってきた作品たち舞台化。今回その舞台「コントス!」に出演する話題性とバラエティ豊かな出演者のうち、メインキャストの5名からインタビューのコメントをいただきました。

鷹松 宏一

鷹松 宏一(タカマツ コウイチ)
1991年1月17日、東京都生まれ。MILLENNIUM PRO所属、Enthena代表取締役。映画「風媒花」では主演にて出演。他にもNTV「ワイルドヒーローズ」や舞台「夢王国と100人の王子様」、舞台「暁のヨナ」など様々なドラマ・映画・舞台に出演。映画「CAGE」でも主演に抜擢され、話題となっている。ドラマ「スター☆コンチェルト」にてアイドルの一人としても出演し、アイドル活動も行っていた。俳優活動だけでなく、アーティストとしての活動も行い、マルチに活動の幅を広げている。
Twitter:@youth53

笑いに対するこだわりより、役者としてちゃんと台本と向き合ってみる。

芸人さんだと面白いことを面白くやれるのが武器だと思うですけど、僕ら役者はムラコさんの演出通りに普通のお芝居と同様に一生懸命演じる。台本自体にムラコさんがトリックを仕掛けているので、そこで笑いが取りたい。
だけど、自然に演じている中で台本とのズレとか生まれてくるんですよね。今回の内容は結構激しくて動き回るし、テンションもずっと高い状態なので、台詞受け取ってもよくわかんないこと言われたりして。それがまた、どういうこと?(笑)みたいなツッコミになっていったりとか、自然な笑いが起きるんです。
だから今回は、役者のスキルで新しいコントができたらなと思っていますね。

上演する作品自体は計5作品あって、そのうち1人あたり3作品ずつ出演しているんですが、観に来ていただける方には、とにかく笑って欲しいですね。まだ、結構不安な部分もあるんですけど、お客様が入ったときに笑いが起きて、またお芝居が変わるんだろうなと思います。これがコメディーの面白いとこで、一緒にお客様も参加して頂いて思いっきり笑って、それでいてジーンとさせるいいお話も。一応、ハンカチの準備もして、ご来場ください。(笑)

緑川 睦

緑川 睦(ミドリカワ リク)
1981年5月21日、千葉県生まれ。2010年から俳優としてキャリアをスタート。7年で80本以上の舞台に立ち、最近ではラジオドラマや映画など、声や映像作品にも進出。またニコ生で舞台を紹介する番組『SECRET BACK STAGE』ではMCを務めている。2017年3月には演劇ユニットUZRを立ち上げる。Twitter:@rikumidori

「新鮮な笑い」に対してのこだわり。

今回、ムラコさんが書き下ろした5つの作品ってストーリーの中で普通のストーリーに近いところもあるんですけど、根本的にはお笑いを重視にしてるんで、普段やる作品とは、役作りとか勝手が全然違いましたね。唯一、今回に近い形での舞台を一度だけやったことはあるんですけど、それを思い出しますね。

ムラコさんの考えなんですが、そんなに稽古やらないんですよ。通常の舞台だったら、形だけ通して演出指導が入れるということを何十回もやるんですけど、それをしてしまうと「リアルさ」とか「新鮮さ」がなくなるんです。舞台だと、本当に緻密に全部終わってるんですけどね。
まだ完成してないフワッとした状態で、このまま舞台にいくのかなって思うと、演者からすると実は怖いんですけど、逆にちょっとした流れのミスとか新鮮な笑いが生む。だから、今回も今稽古やってるシーンも2、3回やったら終わりだったり。そこが全然違いますね。
あと、気を付けなきゃいけないのは、演者が笑いを狙いすぎないことで、まずは台本通りにやってみて、あとはムラコさんに託しています。ちょっとヌルッとしたところで抑えておいて、結果どうなるか。多分、その方が面白くなるような気がするんですよね。今回、9公演あるんですが、その日ごとの空気でだいぶ中身が変わってくると思うし、いい意味でぶち込んでくるひともいる。(笑)いい大人がふざけてると思うと、なかなかいいですよね。(笑)

例えば、もしセリフがもし飛んだりしても、きちんと忘れたことをやれれば、それもありになっちゃうし、だれか台詞をいきなり変えてくるパターンも。台詞をグチャグチャに変えてっていう意味じゃなくね。だから、今回はいつもとは違うドキドキがありますよ。新年一発目なんですけど、この舞台1月に毎年ぬるい感じでシリーズ化して、2月から普通のお芝居やってくみたいなことって面白いかも知れないです。(笑)

映画とかに比べると、チケット代も安くはないんですが、今月はみなさんに食費などを節約していただいて、お腹を満たすのと同じくらい楽しいことが起きると思います。
もし余裕があれば、全公演を観ていただいても、毎回違う笑いが起きると思います。

竹田 亮

竹田 亮(タケダ リョウ)
1990年4月17日、沖縄県生まれ。MILLENNIUM PRO/Enthena所属。2015年に上演された舞台「旦那er’s High!!」にてデビュー後、六行会ホールなどで上演される演劇作品にメインキャストとして出演。また、自身がメインMCを務めるトークバラエティ番組「りぷっThena」がレギュラー放送され、音楽ライブや推理イベントでもMCを務めるなどトークスキルに定評がある。2017年2月に新宿村LIVEにて初の単独主演を経験。2018年春には主演映画の公開が予定されている。
Twitter:@RyoNol2

ただただ、コントをするためだけに集まった11人から生まれるものは。

コメディーがすごい好きで、僕はいつもコメディー俳優って言うんです。(笑)でも、コント形式で舞台をやるっていうことあんまりやったことがなくて、すごい楽しみで毎日やらせてもらってます。今回、ボケとツッコミとそうじゃない3パターンあるんですけど、1つは恋愛っぽくて、1つはものすごいツッコミばっかりのやつ。あと、もう1つはストーリー回しの位置にいます。(笑)みんなすごい上手なんですよ。僕は、コントやるとき早口になっちゃうんで、気をつけます。(笑)
稽古中もあるんですけど、ミスがあるから面白かったり、普通の舞台だったらこのセリフ飛ばしたら絶対ダメだとかあるんですけど、逆にそれが面白い。なんか、明らかにセリフ入っちゃって余裕でやってるなって人には、どんどんムラコさんがセリフを変えたり足したりしてくださるんで、いつも緊張しながら稽古してます。
だから、公演初日から最終日でも、内容が変わってくると思いますし、アドリブオールオッケーなので、誰かが仕掛けてくるはずですね。まあ、やる人は決まってるんですけど、優さん(長谷部優)はだいたい仕掛けられる側ですね。あとは、みんな仕掛ける側?(笑)

今回の「コントス!」は、モデル、アイドル、女優、俳優などいろんな方がいらっしゃる中で、ただただコントをするためだけに集まった11人なんで、すごい貴重な体験をぜひ劇場で見てもらいたいですし、笑いに来て欲しいです。(笑)笑ってくれなかったら死んじゃうんで、笑う準備だけしてご来場ください。

橘 龍丸

橘 龍丸(タチバナ タツマル)
1991年4月21日、福井県生まれ。office EN-JIN所属。幼少の頃より大衆演劇で芝居の下積みを重ね、後に座長を務める。現在はその経験や殺陣、ダンスを活かし『ミュージカル 忍たま乱太郎』『斬劇 戦国BASARA』等の舞台・ミュージカル・映像作品に出演している。特技は女形。
Twitter:@tachibana421

人それぞれのツボを抑えたお笑い。

僕自身、東京に出て来てからあんまりコメディーとかコントとかはなくて、特に普通のとは違って今回オムニバスのコント。コントするっていうタイトルの通り、コントって言う主体のもとそれをちょっとお芝居仕立てで見ていただくと言う形なので、今までとはちょっと空気的には違うというか、こうその日その日のテンションとかノリでだいぶ、なんか伝わってくるものが違いますね。稽古場でも、昨日やってたのに今日になったら別作品みたいな感じになったりしてるんで、正直僕らも読めないというか、なんかちょっと変わった舞台だなって今回思ってます。(笑)

なんかその、わーーっていう笑わせて、突然グッとメンタルにくるようなお話がぶっこんでくるのかなって思うんですけど、でも最終的にやっぱり笑いなんだなっていうのは今感じてますね。それこそ笑いのツボって人それぞれだと思うんですけど、もうザ!ド下ネタが好きな人もいれば、王道のなんでやねん!アホかいな!みたいなそういうのが人が好きな人もいるんですけど、もうそれ全部今回、いろんな種類のパターンのお笑いが詰まってるんで、そのあたりは人それぞれのツボでちゃんと笑っていただける仕組みにはなっているのかなと思いますね。

今回オムニバス形式なので約2時間くらいの中で、結構役代わり、結構色んな顔をコロコロと変えてやらせて頂くので、引かないように。(笑)それくらいパンチ力の強い役をやらせて頂くので、楽しみにしていただければと思います。

長谷部 優
長谷部 優(ハセベ ユウ)
1986年1月17日、岐阜県生まれ。LDH JAPAN所属。2001年にdreamとしてデビュー。ドラマ「恋する!?キャバ嬢」や映画「バックダンサーズ」 等を経て2008年より女優活動に専念。翌年舞台「恋愛戯曲」で初主演後、舞台を中心に、ドラマ・映画など幅広く出演。最近の主な出演作品に、舞台「四谷怪談」、「心の旅人、今は秋」、「無心」、「Bonber-Man ~初夏の浅草の秘密~」、BeeTV「医師問題無ノ介2」、CDドラマ「ラブホ!」等がある。
Twitter:@yuhasebe0117
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いろんな種類のパターンのお笑いが詰まったコント劇。

舞台でちょっとしたコメディー作品には出演したことがあったんですが、今回みたいなお笑いに出演させていただくのは初めてなんです。楽しい部分と、難しい部分がそれぞれあって、自分はこうゆうのが苦手なんだーとか、新たな発見もありました。私の中でもお笑いは一番難しいと思っていて、ちょっとした間だったりとか、表情とかで変わるので、芸人さんはほんとすごくて尊敬しちゃいます。ムラコさんってとても優しい方なので、自分の中の引き出しを開けてくれる感じで。

お芝居はお芝居なんですけど、その中に笑いの要素があるのは初めての経験なので、すごく面白いですね。5作品あるんですけど、5作品とも笑いの要素が違うというか、シュールな笑いもあればほっこりした笑いもあったり。男性が好きなのと女性が好きなのとで分かれてくるのかなっていうのもありますし、いろんなジャンルの笑いがあるので、自分の好きな作品を見つけてもらっていろんな思いで笑ってくれたらそれはそれで嬉しいんです。
あと、なにか持って帰ってもらえたら嬉しいなと思います。私もやったことない役もたくさんあるし、私の挑戦でもあるので見に来ていただけたら嬉しいです。